ラッキー



原題:Lucky
2017/アメリカ 上映時間88分
監督:ジョン・キャロル・リンチ
製作:ダニエル・レンフルー・ベアレンズ、アイラ・スティーブン・ベール、リチャード・カーハン、ローガン・スパークス、ドラゴ・スモンジャ
製作総指揮:ジェイソン・デレイン・リー
脚本:ローガン・スパークス、ドラゴ・スモンジャ
撮影:ティム・サーステッド
美術:アルミトラ・コーリー
衣装:リサ・ノルチャ
編集:スロボダン・ガイッチ
音楽:エルビス・キーン
出演:ハリー・ディーン・スタントン、デビッド・リンチ、ロン・リビングストン、エド・ベグリー・Jr.、トム・スケリット、ジェームズ・ダーレン、バリー・シャバカ・ヘンリージョー、ベス・グラント、イボンヌ・ハフ・リー、ヒューゴ・アームストロング
パンフレット:★★★★★(800円/充実したコラムに過去のインタビューまで載っていて、映画の補完が十二分にできます。オススメ!)
(あらすじ)
神など信じずに生きてきた90歳の男ラッキー。ひとりで暮らす部屋で目を覚ますとコーヒーを飲んでタバコをふかし、なじみのバーで常連客たちと酒を飲む。そんなある日、自分に人生の終わりが近づいていることに気付いた彼は、「死」について思いを巡らせる。子どもの頃に怖かった暗闇、去っていったペットの亀、戦禍の中で微笑んだ日本人少女。小さな町の住人たちとの交流の中で、彼は「それ」を悟っていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※今回の記事は、本作が好きな人は不快になる怖れがあるので、読まないで!
※この記事は「シグマ15」に従って書いています。


「ラッキー」と聞くと、すぐにシシ座系出身の男を思い出す程度には「宇宙戦隊キュウレンジャー」が好きだった…なんてことはどうでも良いとして。最近はマクドナルドを乗っ取られたジョン・キャロル・リンチの監督デビュー作であり、名優ハリー・ディーン・スタントンの遺作となった本作について、少しは興味があったものの、基本的に僕は「アクション映画を好む男」ですよ(苦笑)、忙しいのもあってスルー予定だったんですが、しかし。愛聴していたラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」のリスナーカプセルに選ばれちゃいましてね。昨年までは課題作品だけ足を運んでいたんですけど、今年からはリスナーカプセルに選ばれた映画も観ることにしたので、5月半ば、横浜のシネマ・ジャック&ベティにて、J&Bポイントカードを使って無料鑑賞いたしました(その後、「BPM」「ハッピーエンド」をハシゴ)。とても良い映画だったさ… ( ´_ゝ`) シミジミ


スクリーン・ベティ、結構混んでいたような、そんなに混んでいなかったような… (・ε・) ドッチダヨ



身もフタもなく内容を書くと「死期が迫ったジジイの日常を淡々と描く」って感じであり、老人版「パターソン」という印象(「7日間の物語」という点も似てる)。ハリーを当て書きした…どころか“本人そのもの”な主人公ラッキーは仏頂面のジジイなのに超キュートだし、脇を固めるキャストたちも軒並み素晴らしいし、デヴィッド・リンチが出てきたのはビックリしたし、誕生パーティで「ボルベール、ボルベール」を歌うシーンは100点だし、台詞も名言揃いだし…。特に「王の気高さとおばあちゃんの優しさ」というリクガメのルーズベルト(ハリーの象徴だとか)を評するフレーズとか大好きでしたよ。クライマックス、バーでの「(死んだあとに)無ならどうする?」「微笑むのさ ( ´_ゝ`)」という問答にもグッときたし、サボテンが立ち並ぶ荒野に失踪したルーズベルトらしきリクガメが出てくるラストもホッコリしたし、エンドクレジットで流れる「The Man In The Moon-shine」も素敵だったしと、もう褒めるところまみれ。こんなことを書くのは不遜かもしれませんが(汗)、完璧な遺作じゃないでしょうか。


デヴィッド・リンチのリクガメトーク、思わず飼いたくなるほど最高でしたよ。



「ボルベール、ボルベール」を歌うハリー・ディーン・スタントンの動画↓ これもまた良いですな (´∀`=) ウフフ




な〜んて絶賛している僕ですけれども。ラストの展開、オーナーのババアの口が悪かったのは確かですが、禁煙と決められた場所でタバコを吸うような奴は、“ちょっと良いことを言ったジジイ”だろうとマジでムカつくので80点という着地でございます。結局、ババアは見過ごしたけどさ、いくら死期が迫った年長者でも眼中無人な振る舞いを許してはいけない…ってのは僕の心が狭いからなのさーー (ノД`) ダイナシ とは言え、「老い」や「死」についてしみじみ考えさせられるとても良い映画なので、気になる人は観るといいさ(都内ではまだアップリンク渋谷で上映中なのさ)。


僕があの店のオーナーだったら、即座に顔面パンチしてましたよ(「バキ」より)。



おしまい ( ´_ゝ`) ミルトイイサ




ヴィム・ヴェンダース監督×ハリー・ディーン・スタントン主演作。昔、観たハズなのに、1ミリも覚えてないザンス (ノ∀`) ダメネ



ハリー・ディーン・スタントンのドキュメンタリーのサントラであり、フルアルバム(輸入盤アナログ盤もアリ)。ほしいなぁ。